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学生プログラマ日本一はどんなアルゴリズムを使ったのか?精鋭たちの熱き対決「CODE VS 3.0」を実況中継 #codevs

2014.01.21 Category:勉強会・イベント Tag: , , , ,

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また、あの興奮が六本木・ニコファーレにやってきた! 

学生プログラマ日本一の座を賭けた熾烈な戦い、「CODE VS 3.0(コードバーサス3.0)」の決勝トーナメント。その激戦の模様をレポートします。
by 馬場美由紀 (CodeIQ中の人)

「CODE VS 3.0」ついに決勝戦が開幕

CODE VS(コードバーサス)」とは、相手の隙を衝くアルゴリズム活用力と、的確なコーディング技術を競い合うプログラミング・コンテストである。その決勝トーナメントが開催された六本木・ニコファーレに降り立ったのは、全国から予選を勝ち抜いた学生プログラマ8名。

ざっくりとルールを解説すると、テーマとして与えられるのは、ある「ゲーム」。そのゲームを攻略する「最強のAI」作成が、挑戦者の使命である。

お題のゲームはコンテスト専用に作られた「爆弾ゲーム」。格子状の通路に敵キャラが徘徊、それを上手く配置した地雷設置方式の「雷魔法」で退治していく……「●ンバーマン」によく似ている。ただし、「お馴染みのあのゲーム」とは違い、操作する自キャラは同時に2人。また設置する魔方陣は、5ターン以内で、発動時期を指定することができる。

なお、予選段階では単純にコンピュータ相手のハイスコア勝負の「1pプレイ」だが、決勝戦ではプレイヤー同士の対戦となり、より熾烈さが増す。

しかも今回は1試合ごとに10ラウンド行うことで、運の要素を極力排除。「真のプログラム巧者」を選び出すという。

「頂点」を目指す熱い戦い

さて、もしもこれまで「CODE VS」を見たことがなければ、当然思うに違いない。
「その場でプレイヤーが何かをするわけでもなく、事前に組んだプログラムを走らせるだけ。そんなもの、見て楽しいの?」

――断言してしまおう。これが、大いに興奮する。

いくら試合が始まった時点で、すでにやるべきことはすべて済んでいるとは言っても、各プレイヤーは、対戦者がどのような手段を繰り出してくるのか、そしてそれを自分のプログラムが上回ることができるのかはわからない。そんな双方の「ハラハラ」は、見ているほうにも十分伝わってくる。

もちろん、観客もプログラムの知識や技術をそれなりに持っている方が多いのだろうが、仮にプログラムのシロウトであっても、そこにはゲームキャラという「目に見えるプログラムの化身」がいる。縦横に駆け回るキャラを見ていると、知らぬ間にだんだんと感情移入してしまう。

一方、ニコファーレで開催されるだけに、その様子はニコ生(ニコニコ生放送)で実況中継が行われ、会場以外の視聴者からも、その反響はコメントの形で、会場の壁面を流れていく。勝負が盛り上がり、その決着の瞬間などは、コメントの弾幕が画面を覆い尽くすほど。これが面白くないわけがない!

猛者揃いの決勝戦の顔ぶれ

この日、決勝に駒を進めたのは、学生予選ランキング8位までの各氏。

  • 予選1位 sash
  • 予選2位 onigiri
  • 予選3位 nosnosnos
  • 予選4位 thunder
  • 予選5位 tek1031
  • 予選6位 schwarzahl
  • 予選7位 MagicalCoin
  • 予選8位 ustimaw

という顔ぶれ(すべてハンドルネーム、敬称略)で、試合はトーナメント方式。1回戦は1位vs8位、2位vs7位……という具合にあらかじめ組まれている。

ちなみに3位のnosnosnos氏、5位のtek1031氏は、ほぼ1年前のCODE VS 2.0、そして今年の夏に行われたCODE VS 2.1の決勝戦にも登場。tek1031氏は2.0の優勝者でもある。そして8位のustimaw氏は2.1の優勝者、つまりはディフェンディング・チャンピオンである。

実況司会はフリーアナウンサーの高橋大輔氏に、アシスタントレポーターは我らがテックハニー“きゃんち”こと喜屋武ちあきさん。
解説に、チームラボ株式会社CTOの田村哲也氏。そして監修として参加、ゲームの敵キャラAIを制作した、AtCoder株式会社代表取締役の高橋直大氏。ゲーム内容とルールの説明の後、いよいよ、試合開始!

第1試合:sash氏 VS ustimaw氏

「予選と決勝はまた別物だと思うので、正直、あまり自信はないです」と語るのは、予選第1位通過のsash氏。

対するustimaw氏は、予選第8位通過とはいえ、前回優勝者。

優勝賞金では洗濯機を買ったとか。もし今回優勝できたら「今度はふとんを買います」。自信のほどは、「まあまあまあ……(もにょもにょ)」とのこと。

試合開始直後から、積極的に相手キャラとの距離を詰め、果敢に攻めていくのはsash氏。しかし、ustimaw氏は自キャラの1体を自爆させても、相手の2キャラを巻き添えにして勝ちをもぎ取る戦術に出る。

「1人自爆してしまっても、それで2人片付けられれば勝ちですから、そうなるように上手く誘導しているのでは」と、高橋直大氏のコメント。まさにその計算通りだったようで、最初の勝利時にガッツポーズのustimaw氏。「ふとんに一歩近づきましたね」と、司会の高橋氏。

勝負の行方は、3回の引き分けを挟み、ustimaw氏が4勝で勝利を掴んだ。効率的な魔法陣配置の先読みを行っているとしながらも、自爆を考慮していなかったsash氏に対し、「1対2の自爆作戦は考えにありました」というustimaw氏の作戦勝ちの様相となった。

第2試合:schwarzahl氏 VS nosnosnos氏

「緊張していて頭が真っ白です。自信はないです」と語るschwarzahl氏は今回がCODE VS初登場。

一方nosnosnos氏は、先述のように、いわば決勝戦の“常連”。2.0では3位、2.1では2位と、順当にランクアップしてきている。

物静かな雰囲気ながらも、「そして今回目指すのは?」の問いには「1位です」ときっぱり。これまでも決勝戦で顔を合わせているライバル、tek1031氏が今年度で卒業とのことで、「戦える機会はここしかない。お互い勝ち進んで、ぜひ対戦したいと思います」と抱負を語る。

両者の経験の差がどう出るのかも興味深いカード。前のカードとは異なり、1ラウンド目から長期戦となった。「お互いカウンター型なのだと思います」と推測する直大氏。そして200ターンを超えたところで、nosnosnos氏のキャラが、自分の両側にschwarzahl氏の2キャラが位置したタイミングを上手く捉えて、自爆勝利。「カウンター型の典型的勝ちパターンだと思います」(直大氏)

2ラウンド目はサドンデスに突入。次第に狭くなる盤面の中で、動く選択肢が広い盤面中央の位置取りの重要性が高くなる。そんななかで、比較的中央を長くキープしていたnosnosnos氏のカウンターが発動、自爆攻撃でサドンデスも制した。

2キャラが重なって行動してしまうことが多いschwarzahl氏は、その不利はわかっていたというが、「各キャラが同じAIで動いているので、それぞれが同じ場所を最適と判断して重なってしまう」と反省。これに対し、「評価関数などで、1キャラ目に対し2キャラ目が反発するような評価をプラスすると上手くいったのでは」と直大氏よりアドバイスが入った。

ところが3、4ラウンド目は、schwarzahl氏が、ほとんどアイテムを無視するために魔法の威力や発動数が上がらないnosnosnos氏の弱みを衝く形で勝利し、試合を振り出しに。その後もサドンデス含みで一進一退と思いきや、nosnosnos氏のプログラム上の不備もあって、6、7、8ラウンドをschwarzahl氏が連取してリーチ。

さらに9ラウンド目が引き分けのため、schwarzahl氏の一回戦突破が決定。nosnosnos氏はtek1031氏との対戦の機会を逃した。

第3試合:thunder氏 VS tek1031氏

第3試合は決勝初登場のthunder氏と、2.0の優勝経験者、tek1031氏。
「勝って勢いを付けたい」というthunder氏に対し、「いやあ、プログラムにちょっとミスがあって……あんまり自信はないですね。相手の自爆のこともあまり考慮していないし」というtek1031氏……とは言いつつも、この日も(司会・高橋氏いわく)“安定の笑顔”。

ちなみにthunder氏、もしも優勝賞金を手にしたら、「美味しいケーキをたくさん食べたい」とのこと。

さて、その試合の行方はいかに。
「ソフトブロックがたくさんあるうちは、ソフトブロックを壊しまくる」先述のthunder氏。お互いにアイテムもしっかり取る戦略で、魔法陣の個数や威力も上昇、盤面が雷撃にほとんど覆い尽くされるようなシーンもしばしばで、直前の第2試合とは逆に、早い試合運びとなった。

まず、1ラウンド目を先取したのはthunder氏。取られたtek1031氏は一言、「やべえ」。とはいえ、そこから先は、盤面上では熾烈な戦いを繰り広げつつも、tek1031氏がじわじわと押していく展開に。

なんと3ラウンド目は、盤上の敵味方4キャラ全員が爆死する異例とも思える展開のドロー。ただし、これは手詰まりになったtek1031氏のキャラが、あえて敵キャラを道連れに死することで、負けを回避し無理矢理引き分けに持ち込むという頭脳プレイ。「困った時はドローに持ち込むようにしています」とtek1031氏、会心のドヤ顔。

その後も不利になればドローに持ち込む戦術で、tek1031は負けを喫することはなく、9ラウンド目で勝利を決め、2.0優勝者の貫禄を見せつけるかたちとなった。

第4試合:MagicalCoin氏 vs onigiri氏

試合前のMagicalCoin氏の抱負。「onigiriさんを、雷撃で“焼きonigiri”にしたいと思います!」。自信は、「まあ、あります」。

そんな挑戦を受けた、予選通過順位では上のonigiriさん。答えていわく、「MagicalCoinさんを、雷撃で“焼きMagicalCoin”にしたいです!」……これにはMagicalCoin氏も思わず大笑。

どちらが焼かれて焦げるのか。

そして始まった第4試合。1ラウンド目はMagicalCoin氏のキャラが自爆攻撃を仕掛けて、「焼きおにぎり」の完成。
戦術的には、かなり積極的にアイテムを集めるMagicalCoin氏に対し、さほど積極的ではないonigiri氏。その対照的な性格から、中盤以降になると、キャラの保持アイテム数に大きな差がつき、これがかなり試合運びにも影響してきている印象。

お互い、比較的キャラを近付けて戦う感じだが、前述のアイテム差から、onigiri氏のカウンターは上手く発動せず、MagicalCoin氏の作るパターンに綺麗にはまってしまう形になった。「問題を作ったときから、こういう攻め方をしてほしいなというやり方をしています」と、直大氏もMagicalCoin氏のアルゴリズムを賛美。

結果、試合開始からMagicalCoin氏がラウンドを連取。引き分けも挟まない、6連勝の完全ストレート勝ちでMagicalCoin氏が勝利した。「これは相性が悪いですね。onigiriさんは不運としか言いようがない」(直大氏)

「コインを焼こうなんて言ったのが間違いでした……」とは、onigiri氏の敗戦の弁。再戦を期して舞台を降りた。ちなみに、これまでの試合で、予選上位4名がまとめて姿を消すという展開になった。

準決勝第1試合:ustimaw氏 VS schwarzahl氏

準決勝第1試合。予選8位から勝ち上がったustimaw氏(ただし2.1優勝者)と、1回戦で“常連”nosnosnos氏を破ったschwarzahl氏。

事前予測では、ustimaw氏がやや有利かというところで、直大氏の評価も「schwarzahlさんの動きは比較的わかりやすいのにustimawさんはモンテカルロ法という、乱数を使った予測をしていて、そのせいで、よくわからない動きをすることがあるんですね。その“よくわからない強さ”というのが、見ていて不気味なんです。よくわからないけれど、なぜか安全なところにいて、よくわからないけれど、まだ負けていない」というもの。

しかし、実際にはustimaw氏のキャラが(なぜか)袋小路に入ってしまった隙を衝いて、schwarzahl氏が先勝!本人も「ちょっとびっくりしました。まさか袋小路に入ってくれるとは思っていなかったので」とコメントする、ラッキーな一勝だった。

直大氏が「ケアしなければいけない部分がむちゃくちゃ多いゲームなんです」と言う通り、すべてにおいて完璧に対処するのは無理で、結局、強いところ、弱いところが出るのは仕方がない。それが相手の強み、弱みとどう噛み合うのかの勝負になっているのだろう。

しかしその後は、展開が不利になるとドローに持ち込む戦術も挟みつつ、ustimaw氏が粘りを発揮。最後は5ラウンドから8ラウンドまでを4連取、4勝1敗2分けで決勝進出を決めた。……また一歩、ふとん獲得に近付いた!

「悔しいですね。もっと直大さんが仰っていたように、2キャラの動きを分ける方向で組み立てるべきだったと思います」(schwarzahl氏)

準決勝第2試合:tek1031氏 VS MagicalCoin氏

準決勝第2試合は、2.0優勝者のtek1031氏と、まさに制作者のツボにはまったと評されるブログラミングのMagicalCoin氏の対戦となった。

自信たっぷりに見えて、実のところ、試合運びの場面ごとに一喜一憂。その表情が2.0決勝戦でも人気だったtek1031氏だが、この準決勝では、いきなり第1ラウンド、第2ラウンドを続けて落として憂い顔。しかも第2ラウンドでは、キャラが危険なポイントに立ち往生していてそのままやられてしまうという不甲斐ない状態で、「謎だなあ……」とつぶやく羽目になってしまった。

とはいえ、ここで直大氏からエクスキューズの解説あり。「今のtekさん、実は仕方がないんですよ。tekさんのキャラは、交差点から3マス離れたところにいたんですが、その場合、危険を察知するのは2人のキャラを4手先まで完全に読まなければいけなくて、これは非常に難しいんです。計算が間に合わない」

もっともそれは、通常あまり発生しない状況であるとか。それにも関わらず、敵の不利な状況にまっすぐ向かっていったMagicalCoin氏のアルゴリズムが、一枚上手だったというところだろう。

そのまま3ラウンド目も落としたtek1031氏だが、ここから元チャンピオンの意地を見せ、4、5ラウンドを取り返す。「これ、流れ変わってきましたよ!」と誇るtek1031氏。

しかしドローに続いて、8ラウンド目は長期化、互いに激しい魔法の撃ち合いに入るという、手に汗握る試合運びに。結局はアイテム数の差を活かしてMagicalCoin氏が勝利をものにし、逃げ切ったのだった。

最後のCODE VS挑戦だったが、決勝に一歩及ばなかったtek1031氏。「悔しい……悔しいです」と繰り返した。しかし気を取り直し、「このイベントのおかげで、内定も頂きました。皆さん、本当にありがとうございました」と締めた。

そしていよいよ決勝戦

ustimaw氏とMagicalCoin氏の間で戦われることになった決勝戦。互いの握手のあと、ついに戦いの火蓋は切って落とされた。

これまで接戦を凌いで勝ってきた傾向があるustimaw氏に対し、余裕で勝ちあがってきたように見えるMagicalCoin氏。もっとも、ustimaw氏は対戦前に「楽しみだ」と発言。

自信の表れなのかと問われて、「勝てるかどうかというよりも、MagicalCoinさんAIの相手がこれまで防御的なもの中心だったので、自分のプログラムがどう戦うのか、興味があります」と答えた。

やはり決勝戦。お互い一歩も引かず、「ここまで来たからには、強いプログラムと戦いたい」の意欲は十分とみた。

実際の試合運びも、第1ラウンドはどちらがどう仕掛けたかも微妙なドロー。
「これまでの試合を見るとMagicalCoinさんのほうが若干有利かな、とも思えたのですが、ustimawさんのキャラが、MagicalCoinが有利な形に持っていけないように、いけないようにと上手く立ち回っています。ただ、MagicalCoinさんのほうもそんなに不利な形には行かないよう動いていますので、本当に力が拮抗した、いい戦いになっていますね」(直大氏)

2ラウンド目もドロー。3ラウンド目で最初の1勝を手にしたのはustimaw氏だったが、4ラウンド目は再びドロー。

そしてなんと、5ラウンドも6ラウンドも、そして7、8、9ラウンド目までも続けてドロー。

なんとも重い1勝。この緊迫感がハンパない!

不利になるとドローに持ち込み、「少なくとも負けない」を貫くustimaw氏。
積極的に勝ちに行こうとするMagicalCoin氏。アイテム数はMagicalCoin氏がはるかに多いものの、それを上手く活かさせないustimaw氏の粘り腰がスゴイ。

「勝ちの強さに押されるのが試合なのかと思ったら、負けないことって、同じことではないんですね」と、きゃんち。

そしてついに試合は、今回の決定戦で初の第10ラウンドにもつれ込んだ。ここでドローでもustimaw氏の逃げ切り優勝。MagicalCoin氏は1勝してようやくタイで、エクストラ・ラウンド突入となる。

「いやあ、きついですね。きっちり防御されて、こっちの攻めが通じないので」(MagicalCoin氏)

「あと一回を取りこぼさなければ……」(ustimaw氏)

そして第10ラウンド。その結果は――またしてもドロー! ustimaw氏優勝!

ustimaw氏の優勝の弁は
「実はこの決定戦では、最初からドロー、ドローという戦いになるかと予想していたので、むしろ最初の2戦が意外でした。決勝では想定通りの戦い方ができてよかったです」

ちなみに、連続しての優勝は、CODE VS史上初でもある。
もちろん、敗退したとはいえ、MagicalCoin氏の見事な戦いぶりにも惜しみない賞賛が捧げられた。将来はエンターテンイメントに関わる仕事に就きたいというMagicalCoin氏。

「わかります。まさに、MagicalCoinさんの戦い方は魅せる戦い方ですよね」と直大氏。

今回も熱い戦いが繰り広げられたCODE VS。次回も、きっと素晴らしい激戦を見ることができるに違いない。

エキジビジョン・マッチ

なお、表彰式の後、優勝したustimaw氏と、協賛企業を代表し、ピクシブ、ドワンゴ、チームラボの3社のチームが対戦するエキジビジョン・マッチが行われた。


最初の2試合は、ustimaw氏が頂点を極めた強さで企業チームを降し、対戦相手も含め、見る者皆を唸らせた。

そして、最後は審査員を務めた田村哲也氏率いる、チームラボチーム。

チームラボ戦は、企業側が引き分けを挟んで2ラウンドを先取。さすがにこの課題ゲーム自体をデザインしたアドバンテージを遺憾なく発揮した。しかも「プログラムを組んだのは一人ですが、そのレビューには人材を投入しました」と、“オトナの力”“企業の力”をアピール。

にもかかわらず、第7ラウンドはustimaw氏が一矢報いて、学生チャンピオンの意地を見せた。
しかも第10ラウンドも取り、互いに2勝のタイに持ち込むという“神展開”に。

エキジビジョン・マッチにサドンデスはなく、引き分け終了となったが、この白熱した試合には、観客席からも、ニコ生を通じたネット上の視聴者からも、惜しみない拍手と賞賛の声が上がった。

最後に、CODE VS責任者であるリクルートキャリア前田亜里沙氏に今回の総括を聞いた。
「学生エンジニアにとっての登竜門的なイベントになっていけたらとの想いで始めたCODE VS1.0から、今年で3年目となったCODE VS。このイベントを通じて入社が決定した学生さんが最後の学生生活を賭けて決勝戦に挑む。そんな光景を目の当たりにし、主催側としては喜びでいっぱいです。CODE VSを通して形成された縦と横のつながりが、さらに大きな輪となり発展するよう私たちも頑張っていきたいと思っています」

CODE VS4.0はどんな学生プログラマが登場するのだろうか。次回も期待したい。

<おまけ>学生プログラマ8名のアルゴリズムについて聞いてみた

実は今回決勝トーナメントに出場した学生プログラマ8人に、事前にどんなアルゴリズムで対戦に臨んだのかを聞いているので、その一部を紹介する。

<sash氏>

予選でのプログラムでは、(1).1ターン先の先読みをし味方が死なず敵が死ぬような行動を行う。(2). 敵の中央ライン(w=7 or h=6)への経路数を減らすような行動を行う。――に加え、決定戦では、その間に3-7ターン先の先読みをし、簡易版の詰み判定を行うようにした。

<onigiri氏>

破壊活動は嫌いなのでなるべく魔方陣はおかない方針。

<nosnosnos氏>

予選では効率的な魔法陣の置き方が分からず、生き残ることに重点を置いていた。決勝戦ではタイブレイクも含め、積極的に攻めていきたい。

<thunder氏>

予選ではGUIを表示して人間の命令に従うプログラムだった。決勝ではそれを使えないと思うので、移動方向と魔法陣のターンに点数をつけて動くものを用意する。

<tek1031氏>

決勝AIについてはこれから作るので未定。予選は強さはそこそこだが、実行時間が短いAIを作って何度も短時間で実行できるようにしていた。結果が乱数に強く依存するので、試行回数が多い方が有利だと思ったため。

<schwarzahl氏>

10ターン先までマップの状態を予測して最も敵が通りやすい座標に魔法陣を置く。また1ターンのみ総当たりで行動を評価して即死する行動は禁止、即死させる行動を優先的に選択する。

<MagicalCoin氏>

まず第一としてキャラがやられないように2手先を見て安全に行動できるように設定。その上で、敵を確実に倒せる時だけ倒すというような考えで動かす。戦術としては序盤はアイテムを集めるのを中心とし、後半で二手に別れ相手を魔法陣で囲んで倒すことを目指す。

<ustimaw氏>

予選ではモンテカルロ法(ランダムシミュレーション)を使用。決勝用に作っているプログラムもモンテカルロ法を使っている。

(執筆:川畑英毅/撮影:佐藤聡)

CODEVS3.0動画公開!あの感動をダイジェストで再現します 

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馬場美由紀 (CodeIQ中の人)

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