CodeIQ MAGAZINECodeIQ MAGAZINE

チームラボさんで「HTML5 Japan Cup 2014」のアイデアソンをしてきました #unity #5jcup

2014.06.27 Category:【連載】きゃんち☆ギークライフ Tag: , , , ,

  • 29
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
main2

きゃんちを最強のギークガールに育成するプロジェクト。その道のりの一つとして、きゃんちとナビゲーター役の増井雄一郎氏は、「HTML5 Japan Cup 2014」での優勝を目指し、アプリ開発に挑む。

今回はウルトラテクノロジスト集団・チームラボに、アプリのアイデアについて、相談を投げかけてみた。
by 馬場美由紀 (CodeIQ中の人)

どんなテーマで応募したらいいですか?

HTML5 Japan Cup 2014」への応募ではまずどんなテーマ部門に参加するかが、思案のしどころ。

きゃんち:ニュース記事を活かした、20代、30代向けモバイルゲーム」(テーマ出題:朝日新聞社)というお題があるのですが、この前、増井さんと話してたのは「明るくなるニュースしか見られないニュース・アプリ」。

「おじいちゃんが間違って孫を車でひいちゃった」なんてニュースを見ると、その日、一日ウツになるじゃないですか。

増井:テキストを送ると感情分析する技術ってありますよね。それを使ってニュースをフィルタリングしたいのですが、それを簡単にできるAPIがないんですよ。

きゃんち:私、学校で幼児教育勉強してたことがあるから、「セサミキャラクターを活かした、子供向けのインタラクティブな絵本」(Sesami Workshop)なんかも興味あるんだけど、でも賞を狙うんだったら、あまり応募がなさそうなテーマもいいかも。

『○○にもわかる株式投資』をお題にした『バズる』コンテンツ」(東京証券取引所)ってどうかなあ。株式のことなんて全然わからない私向けかも。

杉野:おもちゃ屋さんに足を運びたくなるアプリ」(バンダイ)って、面白そうじゃない。

きゃんち:子供向けというより、孫におもちゃを買ってあげるおじいちゃん、おばあちゃん向けかなあ。

などなど、ひとしきりアプリのテーマに対して談義が行われた。
気になるのは今回話を聞きたかったチームラボがどのようにアプリやサービスのアイデアを生み出しているのかということ。

テーマの話を一旦中断して、チームラボ側から自社開発作品のいくつかをデモしてもらった。その多くが、発注元(クライアント)からの依頼で開発されたものだが、クライアントのニーズをどのように最終的なプロダクトに仕立てるのかが、そのプロセスをぜひ聞きたいところだ。

「ワープしすぎない」が、アプリ開発の重要なポイント

例えば、大石啓明さんが中心になって開発した、デジタルサイネージシステム「デジタルインフォメーションウォール」。渋谷パルコに導入した「P-WALL」は、出店しているショップが販売する1000種類もの商品を6面のサイネージに表示するもので、気になる商品に直感的に手を触れると拡大表示されるほか、カラーバリエーションなどを確認することができる。

大石:これもUnityで作っています。ひと時代前ならFlashで開発したものですが、Unityは数学系関数が豊富なので、動きがより多彩になります。開発のスピードも全然上がりますよ。

きゃんち:どういうところから発想したんですか。

大石:もともとはエスカレーター脇のスペースを展示に活かしてほしいというオーダー。せっかくなので面白いことやろうと、見て楽しくて触っても気持ちいい、パブリックアート的な作品になるように、考えました。ECサイトとも連動していて、お店の人がスマホで商品登録するのを受けて、1日1回更新しています。

きゃんち:この画面に、自分を映り込ませて、いろいろ洋服のコーデが試せたら面白いですよね。

大石:ハンガーにかかった商品を手に取ると、ショップ内のディスプレイに、その商品にコーディネイトされた写真を表示させる「teamLabHanger」というのはすでにあります。「P-Wall」でもいろいろやってみたいとは思っています。

ただ、発想・企画で大切なのは、クライアントのニーズから、あまりワープしぎないこと。人間がやりたいことって、実はあまり昔から変わっていない。そこを無理しちゃうとただの技術展示になってしまいます。

増井:確かに「ワープしすぎない」というのは、アプリ開発でも重要なポイントかもしれないですね。

一人で抱え込むな、300人力の全社メール

デモを見せてもらいながら、きゃんち・増井コンビの頭には、アイデアが浮かんでは消え、消えては浮かび。そのうち、「スマホのワンタップで、シチュエーションを大胆に変えることができるようなアプリ」へと、アイデアの方向性が固まってきた。

シンプルなほうが、みんなが使いやすいし、どこで瞬発能力を発揮するかを工夫すれば、新たなソーシャルゲーム体験が生まれるかもしれない。幸い、「スマフォで気軽に1タップで遊べるゲーム」(サイバーエージェント)という出題テーマもある。

これに応募して、賞金10万円を狙うべし!

きゃんち:今日はいろいろな刺激を受けました。普段一人で考えていると、アイデアが煮詰まっちゃうんですよね。そんなとき、みなさんどうしてます?

田村:「チームラボ」という社名の通り、僕らは、一人で考えるよりも、社内のメーリングリストにテーマを投げかけることが多いですね。このリストには、社員全員300人が参加しています。

チーム作業は、それぞれが抱える目下の開発案件だけに止まらない。

子供が生まれたばかりの社員が、「名前どうしようかな」と呟くと、1時間も経たずに、姓名判断アプリを書いて送ってきたエンジニアがいた。それには、全自動化モードがあって、親が考える前に、その子の名前が決まりそうになっちゃって親が慌てた、というエピソードも。

クリスマスイブの夜も仕事をしているエンジニアが、「世の中から“クリスマス”という言葉を消したい」と書いたら、早速、「クリスマス・キャンセラー」というアプリが生まれた。ブラウザ上に表示される「クリスマス」というワードを全部「夏祭り」に置換できるエクステンションだ。クリスマスカラーの「赤色」を、別の色に変えることもできるのだという。

きゃんち:カップルの写真があったら、「爆発しろ!」とかキャプションが流れて、写真を消しちゃうってのはどうですか?

杉野:それを、スマホのワンタップでできるように実装したりね。

増井:顔認識のライブラリをつかえば、HTML5やJavaScriptでも書けるかな。

田村:とにかく、うちの全社メールって面白いんですよ。こういう問いかけに、こう答えを返すか、と、僕自身いつも驚いています。

きゃんち:アイデアを返すだけじゃなくて、プロトタイプの実装もしちゃう、しかもそれをさっくりと。そこがスゴイところですね。

というわけで、二人のアイデアを補強するため、早速、本案件をチームラボの全社メールに投げてもらうことになった。「スマフォのワンタップを活かしたゲーム」「女心をつかむアプリ」というのが、とりあえずの仕様だ。

それへのチームラボのメンバーの反応の一部は以下の通り。あっという間に12人が答えてくれた。最初のミーティングから5日も経っていない。そのスピード感は恐るべし。


●真剣白刃取りとかどうでしょうか。左右に自キャラと敵キャラが映ってて、敵キャラがフェイントかけたりして刀振ってくるのをタップでうまく受けるみたいな。失敗したら切られて頭から血が出るみたいな。敵キャラがロボットみたいだったりしたら面白いかもと思いました。

●画面の同じ箇所をタップした人同士で、友達になれるとか。「タップ友達」

●人混みのなかから目的の人を見つけるゲームとかどうでしょう。「動くウォーリーを探せ」

●「惑星をひとつだけ弾き飛ばしてどれだけ銀河系を破壊できるか」ゲーム。

●じゃんけん。最初はグー、じゃんけんぽい!の掛け声が流れて、「ぽい」に合わせてタップしないと、後出し判定される。後出しは失格。ちなみに早すぎてもだめ。早すぎると、リトライ。連続で早すぎると、失格。

●女心をつかむアプリ、というテーマで、女の子の写真が出てきて、次に微妙に変化した同じ女の子の写真が出てきて髪型とか服とか変化した部分をタッチして、些細な変化に気付いてあげるゲーム(失敗すると罵られるとか)。


さて、それをどう企画に高め、実装するか。今後の展開はまた次回!

※前編「チームラボはどんな発想でアプリを作るのか?」も読んでね♪

<取材対象者プロフィール>

田村 哲也さん
チームラボ 取締役/ディレクター/共同創設者
東京工大大学院修士課程卒(機械制御システム工学専攻)。大学では、バックステッピング法による浮遊リンクの姿勢制御を研究。2001年3月、チームラボ創業メンバーの一人。創業初期はプログラム開発・アルゴリズム提案を多数行う。1週間寝ずにコーディングすることもあった。現在も開発の一線に立ち、開発部全体のマネージャ業務を行う。

杉野 裕則さん
テクノロジーDiv. /インタラクティブ・チーム
インタラクション・エンジニア
鈴鹿高専を経て武蔵野美術大学を卒業後、2011年にチームラボに入社。インタラクティブなコンテンツの作成を手がけ、2011年ごろから、Unityによる開発を進める。書家・紫舟さんらと組んだインスタレーション「世界はこんなにもやさしく、うつくしい」、「teamLabBody」などを担当。

近藤 直人さん
テクノロジーDiv. /コンピュータビジョン・チーム
エンジニア
大学は経済学部だが、学生時代は高速なAndroidカメラフィルタの実装などをしていた文系プログラマ。
2013年新卒で、チームラボ入社。
「お絵かき水族館」、「雲プロジェクト」などを担当。

李 昊哲さん
テクノロジーDiv. / インタラクティブ・チーム インタラクション・エンジニア
北京出身。米UCLA卒業後、ロサンゼルスの会社でアートディレクションを担当。友人の紹介でチームラボの作品を知り、デザインだけでなく自分でも開発したいと、2013年、チームラボに転職。「願いのクリスタルツリー」、「チームラボ☆トランポリン大砲で、ぴょんぴょん飛んで、いろいろぶっ放せ!の巻」などを担当。

大石 啓明さん
テクノロジーDiv. /インタラクティブ・チーム
インタラクション・エンジニア
2012年入社。「デジタルインフォメーションウォール」および「P-Wall」では、デザインとプログラムを担当。単なるデザイナー視点ではなく、開発工数やコストを踏まえた新しいサイネージ提案は、クライアントからも高く評価された。その他、「瀧心図」、「ぼくのクルマはどこに行くの?」などを担当。

ナビゲーター 増井 雄一郎さん
1976年、北海道生まれ。札幌大学経営学部卒業。大学時代に起業。2003年にフリーランスとなり、Ajax、Ruby on Railsなどを使ったWebアプリ開発や執筆で活躍するギークエンジニア。08年に渡米し、中島聡氏とともにアプリ開発会社を立ち上げる。10年に帰国し、Appceleratorの「Titanium Mobile」エバンジェリストとして活躍。
現在は株式会社トレタCTO。
Twitter:@masuidrive 

レポーター 喜屋武 ちあきさん
きゃんちのニックネームで親しまれる。
職業はオタク>アイドル。グラビアアイドル復帰なう。アニメ・ゲーム・マンガ・活字が大好き。男装ユニット風男塾のリーダーでもある。技術とプログラミングを学び、ギークガールを目指す。
喜屋武ちあきオフィシャルブログ:きゃんちまいんち!
Twitter:@kyanchiaki

増井雄一郎さんの新作問題が公開中です!

ぜひチャレンジしてみてください!正解するとmasuidriveバッジが付与されます!

■七夕にTrick or Treat?

受付締切:2014年7月22日 AM10:00まで
挑戦はこちらから

CodeIQコード銀行にあなたのコードを預けてみませんか?

  • CodeIQコード銀行ではあなたのコードを財産と考えます。
  • お預かりいただいたコードは、CodeIQコード銀行がしっかり評価し、フィードバックいたします。
  • 当コード銀行にお預けいただいたコードは、企業がみてスカウトをかける可能性があります。
  • 転職したい方や将来転職することを考えている方で、今の自分のスキルレベルを知りたい方はぜひ挑戦してみてください。
  • 企業からスカウトがきたら困る人は挑戦しないでください。

興味を持った方はこちらからチャレンジを!

(執筆:広重隆樹/撮影:勝尾仁)
  • 29
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

■関連記事

喜屋武ちあき、恵比寿にできたITエンジニア向けシェアハウスに突撃してきました!... ギークなこだわりが満載のコンセプト型シェアハウス! こんにちは、きゃんちです。 毎日おうちで趣味に没頭し、悠々自適なひとり暮らしをしている私ですが、 たまーにひとりが寂しい時もあります。 もちろん年齢的にも結婚って選択肢もあるかもしれませんが、 もしゲームしている時に「ゲームばっかりするな!」...
トレタのおしゃれオフィスに訪問してきました──きゃんちのギークガールになりたくて... トレタに期待の大型新人が加入!? こんにちは!きゃんちです。 増井さんにトレタさんの五反田オフィスは、カップルがカフェと間違えて入ってくるくらいおしゃれだと聞いて、取材に来ちゃいました。 前回からの変化はもちろん、トレタの採用基準や今後のビジョンまで聞きましたよ! まずは恒例のメンバー紹...
Cygamesが「グランブルーファンタジー」をネイティブではなく、ブラウザベースで開発した理由... ひとつのゲームタイトルに関わるのは約100人! きゃんち:今日は「グランブルーファンタジー」を開発しているCygamesさんに、増井さんと取材に来ました! いま話題の「グラブル」がどのように開発されているのか、開発に深く関わっているお二人にお話を聞けるので、わくわくしています。 ▲きゃんちこと...
喜屋武ちあき☆Channel 9レビュー「業界の人に聞いてみた!ゲーム視点でのWindowsと開発環... ご存じですか?Microsoftの「Channel 9」 みなさまこんにちは!きゃんちです。 突然ですが、Microsoftさんの「Channel 9」というサイトをご存知ですか? テクノロジに関する情報を発信する動画コミュニティサイトで、イベントやセミナーを始め様々な動画がアップされています...
きゃんちハンタートーク炸裂!小嶋慎太郎氏に聞く『モンスターハンタークロス』開発エピソード #MHX ... モンハン創世記から関わる小嶋Pのヒストリー こんにちは!きゃんちこと、喜屋武ちあきです。 今回は大好きなモンハンの最新作『モンスターハンタークロス(MHX)』の担当プロデューサーである小嶋慎太郎さんにインタビュー! モンハン部特製クロスジャージを装備してモンハンクロスの開発舞台裏について、いろ...
きゃんちが直撃取材!中高生に大人気のタテ読み&タダ読み「comico」の開発舞台裏とは──... 約1年7カ月で1000万ダウンロード達成した人気サービス「comico」 サービス開始から約1年7カ月で1000万ダウンロードを達成した人気サービス「comico」。ユーザー数もさることながら、アニメ化・書籍化された作品が多いことでも注目されています。 今回訪問したのは、今年1月に虎ノ門...

今週のPickUPレポート

新着記事

週間ランキング

CodeIQとは

CodeIQ(コードアイキュー)とは、自分の実力を知りたいITエンジニア向けの、実務スキル評価サービスです。

CodeIQご利用にあたって
関連サイト
codeiq

リクルートグループサイトへ