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スクエニ初の試み!中高生向けゲームクリエイター育成キャンプ「SQUARE ENIX GAME CAMP」

2014.08.25 Category:勉強会・イベント Tag: ,

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スクウェア・エニックスとLife is Tech!が実施した、中高生のためのゲームクリエイター育成プログラム「SQUARE ENIX GAME CAMP」。

そのSQUARE ENIX GAME CAMPの様子と、スクウェア・エニックス現役クリエイターの齋藤力さんが語った、ゲーム開発の仕事や想いなどについてレポートする。
by 馬場美由紀 (CodeIQ中の人)

プログラミング経験に合わせた3つのゲームプログラミングコースを用意

6月14日・15日の2日間にわたって開催されたSQUARE ENIX GAME CAMPでは、約200人の中高生が参加。SQUARE ENIX GAME CAMPとは、スクウェア・エニックスとLife is Tech!が合同で開催したゲームクリエイター育成プログラムで、参加者たちのプログラミング経験によって、以下のような3つのコースに分かれる。

  • 2Dゲームクリエイターコース ※開発環境:GameSalad
    • GameSalad(ゲームサラダ)というプログラミング言語の知識を必要としないソフトを使ってゲームを制作。2Dのアクションゲームやパズルゲーム、シューティングゲームなどのオリジナルゲームを作ることができるプログラミング初心者向けコース。
  • 2Dゲームクリエイターコース(応用プログラミング) ※開発環境:enchant.js
    • HTML5+JavaScriptベースのゲームエンジンenchant.jsを使ったゲーム制作。一つの言語でPC・Mac・iPhone・iPad・Androidすべてで動作するアプリを開発することができる。プログラミング経験、ゲーム開発経験のある人向けのコース。
  • 3Dゲームクリエイターコース ※開発環境:Unity
    • Unityを用いた3Dゲーム制作のコース。過去にUnity開発経験のある人限定。

それぞれ5~6人のチームとなり、Life is Tech!で研修を受けた大学生のメンターたちが付き、参加者たちの指導を行うというスタイルだ。

▲Life is Tech !の小森勇太氏と松井晋平氏

会場に流れるドラゴンクエストのゲーム音楽や、このキャンプのために用意された色とりどりのTシャツ、キャンプ会場となったスクエニ本社の社員食堂の明るい雰囲気もあり、参加者たちはみな大変楽しそうにゲームを作っていた。中高生に戻れるなら絶対参加したかったワークショップである。

メンターとの距離感をなくすためにヒントを聞き出す仕掛けや、チームでクイズを解いて競うゲームなど、あらゆる工夫がなされていた。まるでリアル・ドラクエの世界!

2日間のゲーム開発後には、チームごとに成果発表が行われた。これまでもLife is Tech!のワークショップに参加したことがある学生はもちろんのこと、初の参加となる学生たちが作る作品の高さに驚かされる。また、女子学生の参加者が多かったことも印象的だった。

中には初めてさわったというUnityで、本格的なゲーム作品を披露する中高生も!

以前、CodeIQ MAGAZINEで取材したレミさんも、積極的に参加者たちに作品について質問していた。

発表後はみんなで体験会。自分のチーム以外の作品を真剣に試してみたり、楽しんでいる様子だった。

スクウェア・エニックス現役クリエイターが語ったゲーム開発の話

1日目午後に登壇した、りっきーさんこと齋藤力さんの講義「スクウェア・エニックス現役クリエイターの方のお話」は、実際にドラゴンクエストXを開発しているクリエイターの話ということもあり、特に参加者たちのゲーム作り魂を刺激していた。

スクウェア・エニックスとしても初の試みだったというゲームキャンプ。齋藤力さんいわく、「これまでスクウェア・エニックスのゲーム開発者がゲーム開発者以外にゲームの話をすることはなかったし、今後もするかわからない」という貴重な話ということで、参加者たちの顔も引き締まる。

まず、齋藤さんの自己紹介から話は始まった。

齋藤さんが初めてビデオゲームに触れたのは3歳の時。夢中になってゲームで遊んでいたという。そして中学生のときにMSXというパソコンゲームがあることを知り、初めて「ゲームを作る仕事」というものがあることを認識した。齋藤さん自身もBasicという言語でミニゲーム作りを始め、高校に入ってからはC言語を学ぶ。

専門学校を卒業後は中堅ゲーム会社に就職し、ゲームのクオリティを上げるために切磋琢磨するものの、半年で会社を辞めることとなる。それから2年間はアルバイトをしながら、趣味でミニゲームなどを作っていたが、やはりゲームを作る人生を送りたいと思い、今度は小さなゲーム会社に転職。ここではプランナーとして、マップやイベント、エファクト、バトルなどいろんなことを経験しながら7年間勤務したが、会社の経営が思わしくなくなり退社する。2回の挫折を味わい、齋藤さんはゲーム会社はもう嫌だと思ってしまった。

そこで次はゲームとは関係ないIT企業に入社して、管理ソフトのデバッグなどを経験する。だが、最初はやること全て新鮮で楽しかったこの仕事も、ひと通りやったら退屈になってきたという。

齋藤さんは、仕事が苦痛に思えてきた理由をこう語った。
「ソフトウェア開発は、通常最初に設計図を作ってゴールを決めます。100点を先に決めて、その100点に向かって開発する。ゴールが決まってると僕は面白く感じないんだなと気づきました。ゲームはみんなでアイデアを出し合えば、150点でも300点にでもできる仕事。ゴールは自分の努力次第で際限なく高くできるんです」

いくつかの挫折と異業界での経験を経て、ゲーム開発の本当の面白さに気づいた齋藤さんは、どうしてもまたゲームが作りたくなったのだそう。そして転職活動を行ったところ、スクウェア・エニックスに入社が決まった。ドラゴンクエストXのプランナーに配属され、現在は、ドラゴンクエストXのディレクターとして日々ゲーム開発をしている。

そんな齋藤さんが挙げた「ゲーム開発の仕事」のいい点、ツライ点は以下であるという。

ゲームを作る仕事をしてよかったなと思う点

  • 仕事中に動画を見たり、音楽を聴いたり、マンガを読んだりできる!
  • 家でどんなにゲームをして遊んでいても「仕事だからっ!」と言い切れる
  • ゲームやアニメやマンガなど、同じ趣味の人たちと出会いやすい
  • 年齢や容姿などはあまり関係なく、仕事ができる

ゲームを作る仕事をしてツライなと思う点

  • 常にセンスや技術を磨き続ける必要がある。良いものが作れるかは実力の世界
  • ゲームが「純粋には」楽しめなくなる。ゲームで遊んでいても心は仕事中になる
  • 締切前など遅くまで仕事をすることが多い。自然と就業時間は長くなる
  • 年齢や容姿などはあまり関係ないが、別にモテたりしない

社内には子供の頃に憧れた有名ゲームのクリエイターたちが、年齢を重ねても現場で活躍し続けている。彼らと一緒にゲームの話をし、どうしたらもっと面白いゲームにできるか議論もできる。これは最高にうれしいことでもあり、プレッシャーでもある。常に面白いことを出していかないといけないということは、ゲームが楽しむだけではなく、頭の中がいつも仕事中という状態になる。ゲームは時間をかければかけるほどクオリティが上がるから、どうしても手が抜けなくなるというのは、常に新しいものを生み出すクリエイターなら共感できる点ではないだろうか。

ドラゴンクエストXの開発チームを例に「ゲームの仕事」を紹介

さらに齋藤さんはドラゴンクエストXのプロモーションムービーを参加者に見てもらった後、プロジェクト管理、プランナー、プログラマ、デザイナー、サウンド、WEB運営など、ゲームの仕事に関わる人たちの役割を紹介した。

▲ディレクターを担当した「ドラゴンクエストX 眠れる勇者と導きの盟友 オンライン」のムービーが流れる

さまざまな規模のプロジェクトがある中、ドラゴンクエストXの開発チームは、ゲーム業界の中でもかなり大きな規模のプロジェクト。たくさんの役割の人たちが一緒になって、1つのゲームを作っているが、小さなプロジェクトはこれらを兼任でやることになる。

りっきーさんからのメッセージ

続いて、1本のゲームが企画書から予算やスタッフ集めなどから、完成までの流れが説明された。残念ながら途中で中止になるプロジェクトもあるが、無事に発売された作品には、お客さんからリアクションが帰ってくる。オンラインゲームならダイレクトに反応があるし、そうでなくても最近ではネット上ですぐに反応がわかる。そしてその反応がよいかどうかは、みんなでどれだけ頑張れたかに正比例すると、齋藤さんは語る。

職業について経験を積んでスキルアップし、稼いだお金でアイテムを買って、装備や生活を充実させていく。いろいろな人と出会い、仲間が増えていき、より大きなことが成し遂げられるようになっていく。

そういった「人生のルール」とゲームとしての「RPG(ロールプレイングゲーム)のルール」はかなり似ているが、「大きくルールが違う」と感じる部分が1つあるという。

それは、「失敗した時に最も大きな経験値が手に入る」ということ。RPGでは強敵に挑戦して全滅しても、報酬はほとんどないが、人生においては強敵に挑んで「敗北した時」に、最も価値のある大きな経験を得ることができる。

ゲームとは違い、敗北した時には耐えきれないほどの悔しい思いもするが、その時にそれだけ得られるものがある。だからこそ失敗を恐れず、どんどん挑戦をして行ってほしいと訴えた齋藤さん。最後にみんなのこれからの冒険がハッピーエンドに向かうことを願うと語り、講演を終えた。

ゲームプランナーに必要だと思うスキルとは?

齋藤力さんが講演中、参加者に「ゲームプランナーに必要だと思うスキルとは何か?」と問いかけた問題がある。あなたは何番が一番必要だと思いますか?

※答えは、こちらのページから探してみよう。

ゲーム開発コンテスト型インターンシップ
『スクエニ Game Hack Camp 2014』開催!

スクウェア・エニックスは、9月に大学生および大学院生を対象とした「スクエニ Game Hack Camp 2014」を開催。技術レクチャーやアドバイスを受けながら、ゲーム企画・開発をチームで行う。

同社開発トップクラスのエンジニア陣と接する機会もあるそうなので、ゲーム業界に興味がある学生の方はぜひ!

© ARMOR PROJECT /BIRD STUDIO / SQUARE ENIX All Rights Reserved.

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馬場美由紀 (CodeIQ中の人)

エンジニアの勉強会やイベントレポート担当。技術やキャリアに関するエンジニア向けお役立ち情報もお伝えしていきます。面白い情報があったら教えてね!酔ったら記憶なくす記憶飛部所属。Twitter:@miyaq

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