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新卒2年目の21歳が大手メーカーの研究所でR&Dに携わり、数億件のビッグデータを扱える理由

2017.03.31 Category:コード転職ライブラリ Tag: ,

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高校まではまったくプログラミングをやったことがなかったというVSNの伊藤駿さん。進路指導の先生のひと言がきっかけで情報系の専門学校へ進学し、いまや大手通信キャリアの研究所で最先端の研究開発に取り組んでいる。
専門学校の3年間でどれほどプログラミングに熱中し、コードを書き続けたのか。その軌跡を聞いた。
by MAGAZINE 管理者

思い通りに動いた時の高揚感にとりつかれた

VSNは国内8拠点に、2800人超の正社員エンジニアを擁する国内で屈指のエンジニア派遣企業。人財サービスをグローバル展開するアデコグループに属し、IT・情報システム、メカトロニクス、エレクトロニクス、バイオ・ケミストリーの4分野で専門技術を提供している。

2016年4月、VSNに新卒入社したのが伊藤駿さん(21歳)だ。新卒2年目にして大手通信キャリアの研究所で、ビッグデータを用いた研究開発に従事している。

通常は業務経験者が配属されるプロジェクトに、若干20歳、しかも新卒、業務未経験で派遣された。極めて優秀だと、周囲からの信頼も厚い。

ところが、専門学校に入るまでプログラミングには興味がなかったという。

「高校の時に進路を考えた際、ものづくりの仕事をしたいと思ったんです。車をいじるのが好きだったし、進むなら理系がいいなと。進路指導の先生に相談したら、ITはどう?とすすめられました。それで調べてみたら、裏方として社会を支える仕事だとわかった。面白そうだと、情報系に進むことにしました」

▲株式会社VSN 伊藤 駿さん

3年制の専門学校ではまずJavaを勉強。Ruby、Pythonも書けるようになった。

「初めて作ったのは、Javaを使ったじゃんけんシステムでした。パーとパーなのに勝ちと表示されてしまったりと、はじめはなかなかうまく動きませんでした。でも、そんなふうにうまくいかないのも面白かった。悶々と試行錯誤したあとに期待通りの結果が返ってくると、とてつもなく楽しい。実行ボタンを押して、うまくいった時の高揚感みたいなものに夢中になってしまいました」

負けず嫌いに火が点いた専門学校の3年間

専門学校ではレベルの高い学生に囲まれ、負けず嫌いな性格に火が点いた。最終的には4~7人くらいのチームで開発するようになり、10以上のプロジェクトに関わった。

「学生時代だけで、トータル数十万行書きました。1つのプロジェクトで、何千行とか。自分で言うのもなんですが、人一倍書いたと思います。周りに負けたくなかったし、やってやるって思っていたから。3年目の終わりには、学校で1日中書いていました。一緒にプロジェクトをやっていた友だちとは、ここまでできたぞって自慢しあったり、Skypeで通話してテンションを上げたりしながら書いていました」

3年間の集大成である卒業制作は、7人のチームによるHadoopを使った分散処理システムだった。

「Twitterで流れる音楽についてのツイートを分析して、会員登録したユーザーにおすすめのプレイリストを自動生成するWebアプリケーションです。マシン3台、スレーブ2台の構成で、Linuxで作ったHadoopによる分散処理システムでした。取得したツイートをデータベースに登録し、ポジティブ情報、ネガティブ情報に分類・分析して、プレイリストを作るんです。iTunesのAPIを使って、試聴できる機能もつけました」

現場ごとに異なるマシンを使える派遣業の面白さ

学生の頃から、すぐにでも商用化できそうなシステムを作っていた伊藤さん。就職活動での企業選びも、生粋のプログラマならでは。

「学校の就職課から来たあっせんは全て蹴りました(笑)。自分が本当に行きたい会社を探そうと、たくさんの企業説明会に参加したんです。25社ぐらいの企業説明会を聞きに行って、10社ほど受けました。そうやっていろんな会社を見ていくうちに、一生コードを書いていたい、いろんな現場へ行って、その土地土地の環境でプログラミングしたいという自分の志向が見えてきた。それなら、技術者派遣業の会社が向いているのではと思うようになりました」

こうして伊藤さんが最終的に選んだのが、VSNだった。決め手は、バリューチェーン・イノベーターという同社独自の取り組み。バリューチェーン・イノベーターとは、顧客に対して技術提供のみならず、経営課題にまでアプローチし、売上拡大や利益追求に貢献するコンサルティング手法だ。

技術者派遣業の枠組みを超えたこの事業を知り、メーカーと派遣業、どちらの魅力も兼ね備えていると感じたという。

3カ月に及ぶ研修で数々の課題をクリア

入社した伊藤さんの育成を担当したのは、認定スクラムマスター・認定プロダクトオーナー・PMC(プロジェクトマネジメント・コーディネーター)の資格を持つシニアテクニカルアドバイザー須賀俊介さんだ。

伊藤さんの姿を見て、専門学校でどっぷりコードを書いてきた飛びぬけて優秀な人が入社したと、心底感心したという。

株式会社VSN テクニカルトレーニンググループ グループリーダー 須賀 俊介さん

VSNの入社研修は3カ月に及ぶ。新入社員のうち、インフラエンジニアは約200人、プログラマは30人。プログラマ採用者の研修は、課題に取り組むことが中心となる。

Javaやデータベースに関する課題からはじめ、アジャイルソフトウェア開発の講義などを挟んで、最後の1カ月は1つのシステムを開発。伊藤さんが入社した時は、サーバー室のドアの開閉を監視するIoTのシステム開発に取り組んだ。

研修では全体のレベルアップを図るため、エンジニア同士でフォローし合い、チームワークを醸成する。同期入社の中でも、圧倒的に経験値の高かった伊藤さんは、当初から20人近いメンバーのとりまとめや相談に乗るリーダー的役割を任されていた。

「須賀さんの研修は、いろいろ任せてもらえるのがありがたかったです。勉強になったのは、1日がかりで行われたスクラム開発の研修。実際に体を動かす場面もあって、濃い研修でした」(伊藤さん)

社内外で研修や講演を行い、小学校でプログラミング教育も行う須賀さんは、伊藤さんに対して、最先端の研究・開発について勉強し、業界をリードするトップランナーになってほしいと高い期待を寄せる。

大手通信キャリアの研究所でR&Dに勤しむ

研修を終えた伊藤さんが配属されたのは、大手通信キャリアの研究所だ。数億件に及ぶビッグデータの中から、商用化を見すえてデータを抽出・加工・分析。データの活用法を考えたり、デモアプリを開発したりする。現在は2017年度から商用展開を予定しているウェブAPIの開発に携わる。

「R&Dなので、いろんな言語や環境を使えるところが楽しいですね。この現場では3つの言語に、4つのLINUXを使っています。最近はPHPだとバージョン5系と7系。Pythonだと、2系と3系です。開発環境やサーバーに合わせて、同じ言語でもバージョン違いを使うし、マシンのスペックによってプログラムを書き換えたりもします。

初めて現場に行って、自分用に渡されたパソコンが尋常じゃないスペックで驚きました。研究所で開発するというのは、こういうことなんだって。自分の力では到底手の届かなかったことが、容易に実現してしまう。それが技術者派遣業で働く醍醐味だと思います」

職場では、周りのメンバーとの交流も盛ん。配属されてすぐに歓迎会を開いてもらったという。現在は9時半~18時の勤務時間で、スケジューリングは伊藤さんの裁量に任されている。比較的定時で上がれる日が多い。

では休日は何をされているんですか、と聞いてみた。

「フラッとここ(天王洲トレーニングセンター)に来て、1日中プログラムを書いたりしてるんです。先週の土曜日も環境構築をやってたんですけど、終わらなかったんで、今日ちょっと早く来て続きをやってました」と、照れながら笑う。

なぜここまで打ち込むのかというと、

「プログラミングって、ずっと大変だと思うんです。何か作り上げるためには、ミスが1つも許されません。1カ所間違えるだけで、動かなくなってしまう。だからもっと書けるようになりたい。わからないことがあっても、半日ぐらいは自分で解決方法を探します。けれど今は研究所でゼロベースの開発をしているので、ほとんど参考資料がないし、調べてもぜんぜん引っかかりません。日本語で探すなら、スタック・オーバーフロー (stack overflow)やQiitaとかを見てるんですが、最近は海外の文献を調べることも多いですね」

そう、凛とした表情で話すさまは、とても頼もしい。

テクニカルアドバイザーの須賀さんは、高い技術力を身に付けるために必要なことはただ1つだと話す。それは、とにかくコーディングが好きであること。飛びぬけたエンジニアになる人は、ひたすらプログラムを書き、仕事から帰ってきても息抜きにプログラムを書くような人。

まさに、伊藤さんのような人だ。「なりたいと思う」だけでなく、なるためのアクション、すなわち「ひたむきに書き続ける」という行動と覚悟のある人が飛躍していく。須賀さんは、確信をもってそう話してくれた。

(編集:馬場 美由紀 執筆:石川 香苗子 撮影:延原優樹)

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