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3人の技術イベント主催者に聞いてみた!エンジニアがコミュニティ活動をする理由

2017.07.10 Category:インタビュー Tag: , , , , ,

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ギークスが運営するITエンジニア・クリエイターのための無料貸し出し勉強会スペース「21afe(ニイイチカフェ)」が6月に来場者数7,777人を突破した。これまで多くのエンジニアが利用し、様々な勉強会が開催されてきた。
21cafeをよく利用している3名のイベント主催者にコミュニティ運営の苦労や楽しさについて語ってもらった。
by まーや(21cafe管理人)

DevRel Meetup in Tokyoを運営する中津川氏

DevRel Meetup in Tokyoは、エヴァンジェリスト、DevRel活動を行っている方が集まり、知見を共有したり情報交換をしたりするコミュニティ。中津川氏が代表取締役を務める株式会社MOONGIFTのビジネスは「DevRel」をすること。

しかしDevRelは日本ではあまり知られていないため、認知度をあげるため2015年にコミュニティを立ち上げた。

株式会社MOONGIFT  代表取締役 中津川 篤司氏

DevRel Meetup in Tokyoの参加率は95%以上と、ほぼキャンセルする参加者がいない。キャンセルが多く参加人数が読めなかったり、天気の影響で人が全然来なかったりするイベントもある中、なぜ毎回ほぼキャンセルなしのイベントになるのか。

「テーマのとがらせ方が大事です。プログラミング言語やwebなどの広範囲の勉強会は、各所で日々開催されています。無理してその日に行かなくても、自分の都合が合う日に開催している勉強会があるんです。

すると『雨が降ったから』、『仕事が立て込んでちょっと忙しいから』という理由でもキャンセルしてしまうと思います。しかしDevRel Meetupは日本で唯一の勉強会なので、その日その場所でしかイベントがないんです。そうするとちょっとした理由ではキャンセルしなくなりますよね」

「イベントは完全有料にしています。これもキャンセルが出づらい理由ですね。参加費は飲食代なのですが、日本人は質問が少ない風潮があるので、お酒を出すことにしています。21cafeは貸出無料なので、参加費をそのまま飲食代に当てることができてありがたいです。ごみも回収してもらえますし。

あとは勉強会といったら、たいていピザが出ますよね。僕は月に10回くらいいろいろな勉強会に参加しているので、毎週ピザを食べることになります(笑)。なので自分のイベントはピザ以外の食べ物を出すように工夫しています」

DevRel Meetupで特徴的なのは、まず始めに参加者全員の25秒の自己紹介タイムがあること。25秒経つと鐘が鳴り、容赦なく話の途中でも終了になる。

「コミュニティなので、お互い誰かわからないと話しかけにくいですよね。参加者同士、どんな仕事をしているのか、何に興味を持ってこの場にいるのかを、最初にわかっていた方がいいと思います。“あとであの人に聞いてみたい、話をしてみたい”と思ったら会話のきっかけにもなります。

ただの話す人・聞く人が集まって、終わったらさっさと帰ってしまうようなイベントにはしたくなかったので。自分自身が楽しむことも大事ですが、参加者がいかに楽しんでくれるかを意識しています」

順調なコミュニティ運営をしているように見えるが、実は今でもよく失敗があり、決して順調ではないという中津川氏。

「シンガポール・台湾・オーストラリアでもDevRel Meetupを開催しているのですが、この前シンガポールで第2回目を開催した時は参加者が1人でした。そして、その1人も途中で帰ってしまうということがありました。失敗してもへこたれない勇気が必要です。

失敗したからといってマイナスではない。少なくともゼロではない。プラスと思えるかどうかが運営者の心持ちとして重要です。アジア圏でいくつかMeetupをして、日本だけじゃない絆ができればいいなと思っています」

DevRel Meetupは東京だけではなく、海外でも各所で開催しており、次はインドのシリコンバレーと呼ばれるバンガロールでも開催する。

会社のビジネスとコミュニティのテーマを連動させ、自分にも会社にもメリットがあるイベントを運営し、活動の幅を広げている。

We Are JavaScripters!を運営する田宮氏

We Are JavaScripters!は、JavaScriptを学びたい、もっと知りたい人のためのLT大会を開催している。

JavaScriptの勉強会に参加し、ハイレベルな登壇者を見てきて、登壇のハードルが高いと感じた田宮幸子氏。初心者や中級者でも気軽にLTができる場がほしいという想いで作ったコミュニティだ。

ギークス株式会社  田宮 幸子氏

We Are JavaScripters!の勉強会は、笑顔と笑い声にあふれ、友達に話す時のようにリラックスしてみな楽しんでLTをしている。

毎回8名ほどの登壇者を募っているが希望者が多いため、先日、初となる2日連続のLT大会を催した。田宮氏と同じように「登壇してみたい」「アウトプットをしたい」と思うスピーカー初心者が多いことがわかる。

「エンジニアになり、とにかく早く技術を習得しようと21cafeで開催されるいろいろな勉強会に顔を出しました。そして初めてmilkcocoaの勉強会で登壇をした時に、自分がしたことを成果として発表し、フィードバックがあること、コミュニケーションをしながら技術を学べることが刺激的でとてもいいと思いました」

勉強会に参加していた側から、運営側になることもハードルが高そうにも思えるが、不安はなかったのか。

「We Are JavaScripters!を立ち上げる前から、Swift愛好会のお手伝いをしていたので、運営のイメージはできていました。ただ、自分ひとりで立ち上げるには不安が大きく非力だと思ったので、みんなの先生になれるような、JavaScriptに深い知見を持った方に協力してもらおうと考えました」

様々な勉強会に参加していた田宮氏。とあるコミュニティのハンズオンで知り合い、1度しか話したことがなかったが、思い切って清水智公(@chikoski)氏にメッセージを送った。その行動力にも驚きだ。

「清水さんが来てくれたら最高だと思い、思い切ってお声がけしました。そしたらちょうど清水さんも初心者・中級者向けのイベントをしてエンジニアを育てたいと考えていたようで、快く引き受けてくださいました」

第1回目のイベントの開催をする際には、参加者が集まるのか不安があった。登壇枠だけは半数くらい固め、もし参加者が少なくても良い会になるようにと考えた。そして、いざコミュニティをconnpassに公開したら意外なことが起こった。

「公開した瞬間に続々と参加者が集まりました。残りの登壇枠もあっという間に埋まり驚きました。求めてくれていたのかなと思い、嬉しかったです」

2016年11月に立ち上げ、月に1回LT大会を開催しており、にぎわいを見せるWe Are JavaScripters!。どんな形に成長していくのか今後の目標を聞いた。

「自分がいなくなっても、回っていくコミュニティにしたいです。実は私、旅に出ようと思っているので後継者を探さなくてはいけないんです(笑)。世代交代をして、進化していくコミュニティになったらおもしろいなと思います」

なかったから作った、気軽に登壇できる場所がWe Are JavaScripters!。自分が学びたいと思ったことは、他の人が学びたいことでもあるかもしれない。

WebRTC Meetup Tokyoを運営する仲裕介氏

WebRTC Meetup TokyoはWebRTCに特化した勉強会。日本でもっとWebRTCを流行らせたい、という想いから立ち上がった。

2014年4月に第一回目を開催し、二ヶ月に一回の頻度で開催。プログラマ、デザイナー、サービスを考える方など幅広い職種の方の参加を歓迎している。トークテーマはプログラミングから新しいサービスのアイディアまでなんでもあり。

NTTコミュニケーションズ株式会社 仲 裕介氏

NTTコミュニケーションズが提供するWebRTCプラットフォーム「SkyWay」がリリースした2013年。その当時「WebRTC」という技術は認知されていなかった。

そして勉強会が好きだった仲氏が同僚と一緒に立ち上げたのが「WebRTC Meetup Tokyo」である。仲氏が勉強会を好きになった理由は何だったのだろうか。

「異動で大阪から東京へ来たときに、職場の上司(html5jを立ち上げた小松健作氏)がコミュニティ活動をしているのを見て楽しそうだなと思い、仕事と両立して勉強会をするきっかけになりました」

「FuelPHP 勉強会 東京」や「html5j 自動車部」を運営し、2014年に「WebRTC Meetup Tokyo」を立ち上げた仲氏。主催者としての苦労を聞いた。

「初めて運営に携わったのがFuelPHP勉強会でした。規模の大きい本格的な勉強会だったので登壇者を見つけるのに苦労しました。html5j自動車部は車載機器とWeb技術の融合をテーマに始めたコミュニティです。自動車業界とのつながりがまったくなく、登壇者集めはさらに苦労しました」

「今までの勉強会の運営で苦労した経験等を踏まえて、WebRTC Meetupは省電力でいこうと決めて立ち上げました。立ち上げた当初はWebRTCという技術の知名度が今よりも低く、同じように登壇者集めに苦労する時もありましたが、コミュニティを取り巻くメンバーが増えてくるにつれて、だんだん解決してきました。会場運営については毎回21cafeを利用させてもらっているので、楽ですね。コミュニティを継続させるには、コミュニティのインフラをささえる、こういう仕組みは非常に重要だと思います」

2014年のWebRTC Meetup立ち上げから3年が経過し、先日開催した勉強会では、参加者が過去最高の人数となった。セッションも自然と集まるようになり、コミュニティは成長していると感じているが課題もあるという。

「本当はMeetupが終わった後に、懇親会ができたらいいなと思っています。個人的な都合で申し訳ないのですが、小さい子どもがいるため、家庭との両立を考えると大変なんですよね。その代わりすべての参加者に何か一つでも有益な情報を持って帰ってほしいと思い、セッションやLTの内容を充実させるように頑張っています」

WebRTC Meetupは、ライブ配信やリモート発表をしているも特徴的だ。会場に来られない登壇者は、WebRTCを使ってリモートでプレゼンを行い、来られない参加者はYouTubeを通してリアルタイムで勉強会の様子を見ることができる。

「コミュニティや勉強会は、東京や関西、福岡など大都市に集中しているので、東京以外の方も参加できる仕組みを導入しています。リモートワークが普及するなど、働き方も多様化していますよね。そういう人達がイベントに参加しやすい仕組み作りも課題かもしれません」

WebRTCという技術を使って、全国の人が勉強会へ参加できるようにしているWebRTC Meetup Tokyo。コミュニティ参加者の満足度向上と、WebRTC の普及を両立している。


☆寄稿者プロフィール☆

まーや(21cafe(ニイイチカフェ)管理人)
ITフリーランスと企業をマッチングするサービスや、フリーランス向け福利厚生プログラム「フリノベ」を提供するギークスに所属。相方の「はるきち」と「はるまや」というコンビ名で、ITエンジニア向け無料イベントスペース「21cafe(ニイイチカフェ)」の管理人をしている。

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