CodeIQ MAGAZINECodeIQ MAGAZINE

ドワンゴ塩谷啓氏が明かす──アンチパターンから探る、採用担当者が読みたくなる職務経歴書って?

2017.10.23 Category:勉強会・イベント Tag: , ,

  • 249
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

9月に開催されたCodeIQ感謝祭、2番目のセッションに登壇したのは、ドワンゴ塩谷啓さん。今回は1日に何十通もの職務経歴書に目を通しているという塩谷さんが考える、NGな職務経歴書について語っていただいた講演内容を再現レポートする。 by 馬場美由紀 (CodeIQ中の人)

フォーマットに気をつける

今回のセッションテーマは「採用担当者が読みたくてたまらなくなる職務経歴書を書くために絶対に外せない3つのポイント」。このようなテーマを掲げてはいるが、実は「読みたくてたまらなくなるポイント」というものはない。

それは応募書類自体に、価値があるわけではない。価値があるのは自分自身。つまり自分の価値を過不足なく伝えることができればよいのである。

しかしながら、損をしている書類があまりにも多い。そこで今回は採用担当者の読む気が失せる3つのポイントを紹介する。

株式会社ドワンゴ 技術コミュニケーション室 室長 塩谷啓さん

まず1つ目のポイントは「フォーマット」。

推薦状と職務経歴書はWord、履歴書はExcelというように、ファイルフォーマットが異なる場合がある。Officeが苦手な担当者だと、WordとExcelを両方開くのは辛い作業なので、PDFにまとめることをお勧めする。

それだけではない。職務経歴書は表組みを使って書かれることがほとんどだが、そこにも罠が潜んでいる。

経歴の順番は古い順に書くのではなく、新しい順に書くこと。採用担当者が知りたいのは、直近でどんな仕事をしているのかだからだ。

さらに情報は過不足なく記述すること。例えば開発環境欄に「OS:Windows7、DB:Oracle、言語:Java」と書くのではなく、この場合、OSの情報は不要。だが、DBや言語はバージョンまで詳細に書くこと。

またプロジェクトの担当分野を書く場合は、「開発」というひと言で終わらせるのではなく、そのプロジェクトのどういうパートにどのように関わり、その結果どういう貢献をして、自身が成長をしたのかを記述してほしい。

そして最後は、マクロを仕込まないこと。

実際にExcelで作られた職務経歴書にマクロが仕込まれていたら開くのを躊躇されてしまう。無用なマクロは取っておくことだ。

自己PRは正確かつ具体的に記載する

第二のポイントは「自己PR」。NGワードは「サブリーダー経験がある」「コミュニケーション能力がある」。前者のサブリーダーはどんな役割なのか具体的にわからないからだ。

もしサブリーダー経験を記載するのであれば、こういう立場でこのようなことを行ったというような具体的な内容を伝えることだ。

エンジニアにとって求められるコミュニケーション能力とは、隣のエンジニアとうまくやること。つまりわかりやすいコードを書き、コードレビューや設計について議論することができれば、それで十分。顧客との折衝能力がある、協力会社との管理の経験があるということであれば、そう具体的に書くことだ。

忘れてはならないのは、根性アピールをしないこと。体力自慢、根性自慢を求めているような会社に就職するのであればよいかもしれないが、そんなことを求めている人はいないはず。とにかく長時間労働のアピールはやめた方がよい。

さらに経験した言語やフレームワーク、ミドルウェアなどの技術用語は正確に記載すること。実際にベテランエンジニアの書類に「JAVAサーブレット」「JAVAアプレット」「JAVAスクリプト」と書かれていたことがある。こう書かれた書類に読む気が失せるのは、エンジニアならわかるだろう。
(※正しくは、Java Servlet、Java Applet、JavaScript)

課外活動についてもしっかり記述する

第三のポイントは「課外活動」について。家に帰ってまでも仕事をする必要はないという考え方もあるが、家では仕事では触れない技術に触れたり、世の中のトレンドを調べたりする時間を持ってほしい。その方がエンジニア人生を幸せに過ごせるからだ。

職務経歴書にSNSアカウントを書いていない人は意外に多い。しかし、SNSをやっていないエンジニアはほとんどいないはず。技術に関するアウトプットや興味度合いが伝わるので、SNSアカウントを記載することをお勧めする。

特にWebサービスの企業に応募するならなおさらである。Webサービスを使っていないエンジニアを採用したいとは思われないからだ。もちろん、SNSで現職の悪口を言うことなどはもってのほかだ。

ワナビーはNGワードだ(wannabe:want to beの略。なりたがっている自分があるが、本質が伴っていない人間)。例えば自己PRに「技術書を読んでいます」「勉強会に参加しています」「○○○○に興味があります(○に入るのは流行の技術、例えばディープラーニング、ビッグデータなど)」。

このようなことを書くのではなく、実際のアウトプットを記述することだ。お勧めはGitHubでの活動を紹介すること。そんなに難しく考える必要はない。

「職務」経歴書だからといって、業務で手がけたことしか書いてはいけないわけではない。趣味で作ったゲームやアプリでもよいし、完成していない未完成の状態でもよい。身の回りの課題を解決する小規模なスクリプトでもいいし、チュートリアルでもいい。

何かコードを書いて公開すると、先のワナビーから抜け出すことができる。

嘘はつかない

読む気が失せない職務経歴書とは、エンジニアが読みたくなる書類のこと。つまり、自分が採用する立場になったときに、読みたい書類とは何かについて考えることから始めてほしい。

もし「職務経歴書をワードでお願いします」「手書きでお願いします」と言われたら、それはエンジニアが読まない会社の可能性が高いので、応募を考え直すことをお勧めする。

そして最後に嘘をつかず、自信を持つこと。自信がないからコミュニケーション力やサブリーダー経験をアピールしたりする。これまでの経験の中で、自信を持てることはあるはず。

今までやってきた仕事でどんな困難があり、それをどのように解決したか、自己PRとして自信を持って書いてほしい。嘘は必ずバレるので、書かないこと。

ぜひ、これらのことを参考に職務経歴書を作成してほしい。

●塩谷氏の講演資料:Three points to write resume that recruiters will want to read

【PR】あなたの本当の評価がわかる!年収提示サービス「moffers」

登録した詳細な経験・スキル情報に基づき、企業が「年収」を明示した形でスカウトを行う、エンジニアのための転職サービス「moffers」がオープンしました!

あなたの本当の評価がわかる「moffers」に登録してみませんか?

【moffers参加企業】
日産自動車、富士通、本田技研工業、富士通、三菱電機、サイバーエージェント、ソニーネットワークコミュニケーションズ、リクルートテクノロジーズ、ほか

WebからIoT、自動運転、AIまで幅広い業種・職種がラインナップしています。この機会にぜひご登録ください!

  • 249
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

■関連記事

及川卓也・増井雄一郎・白石俊平・湊川あい──新しい言語・フレームワークは何を選ぶ?どう学ぶ?... 得意な言語と好きな言語 本セッションのファシリテーターを務めたのは、及川卓也さん。増井雄一郎さん、白石俊平さんがエンジニア枠、そして湊川あいさんはデザイナーという立場で語っていただいた。 ☆登壇者プロフィール プロダクト・エンジニアリングアドバイザー 及川 卓也さん早稲田大学理工学部卒業後...
Scalaにまつわる疑問や誤解に一問一答!Scalaは難しくない!?─by Scala福岡2017... Scalaに関しては次のような噂がある ドワンゴ水島宏太さんは、Japan Scala Associationの代表理事。水島さんは自らを言語オタクと語り、Scala以外にもNemerle、Rust、Standard MLなど数々の言語を愛しているという。また、Klassicというプログラミング言...
スタートアップ企業で入社一人目エンジニアに誘われたら、気をつけるべきことは何ですか?... パネラー、ファシリテータを務めた3人のプロフィール テクニカルなスタートアップは、技術のわかるエンジニアとビジネスを考える人材がセットとなって始まる。つまりそういう企業には必ず、「一人目のエンジニア」が存在する。 一人目のエンジニアにどんな経緯でなったのか。また一人目のエンジニアに向いているのは...
アドテクは新しい技術の宝庫!?──ヨッピーさんがインターネット広告の未来、面白さを探る... 1994年のバナー広告から始まったアドテク発展の歴史 今回インターネット広告とアドテクをテーマを選んだ理由は、「アドテクに携わっているエンジニアがすごく少ない」」っていう話を聞いたからなんですね。でもインターネットにおける広告の役割はビジネスにとってすごく大事なことだし、新しい技術もあれこれ入っ...
これからのマネジメントは面白い!?─多様化するエンジニアのキャリアパスのその先を考えてみた... エンジニアのタイプはさまざま。現在の職種と役割について 9月16日に開催されたCodeIQ感謝祭で、「多様化するエンジニアのキャリアパス、その先を考える」というテーマで行われたパネルディスカッション。 登壇したのは、2017年6月に独立し、現在はプロダクト・エンジニアリングアドバイザーとして活躍...
【CodeIQ感謝祭】豪華ゲスト&ギャル電もサプライズ登場して盛り上がりました!#codeiq39... エンジニアの"最先端"を見て学ぼう!をテーマに開催 2017年9月16日にCodeIQ感謝祭を開催しました。あいにくの雨にもかかわらず、たくさんのエンジニアの方にご来場いただき、本当にありがとうございました。 司会はきゃんちこと、CodeIQ MAGAZINEの公式アイドルレポーター喜屋武ちあき...

今週のPickUPレポート

新着記事

週間ランキング

CodeIQとは

CodeIQ(コードアイキュー)とは、自分の実力を知りたいITエンジニア向けの、実務スキル評価サービスです。

CodeIQご利用にあたって
関連サイト
codeiq

リクルートグループサイトへ