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多言語対応の商品検索アプリ「Payke」の見る未来【#TechスタートアップPR特集】

2018.02.15 Category:インタビュー Tag: , , , , ,

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いま注目のTechスタートアップを取り上げる集中連載。最終回は、商品のバーコードを読み取るとユーザーの使用言語に合わせた商品情報が閲覧できるサービス「Payke」。海外のApp Storeランキングで1位を獲得するなど世界に展開しています。CEOの古田氏とCTOの花城氏に、サービスが生まれた経緯や開発の裏側を伺いました。 by CodeIQ運営事務局

言語を超えて「モノ」に情報を与え、価値を最大化する

――Paykeのビジネスについて教えてください。

古田:「Payke」は、商品のバーコードにスマホをかざすだけで、商品のあらゆる情報を、ユーザーの母国語で閲覧できるアプリです。Paykeに情報を登録すれば、日本中どこでも「低コスト」で「手軽」に商品の魅力を訪日外国人向けに発信することができます。

例えば、海外の方が沖縄に来たときに、オリオンビールを飲む理由ってわからないわけですよ。日本人だと沖縄行ったらオリオンビール飲もうってなるじゃないですか。それはオリオンビールが沖縄の地ビールだからなんですよ。

でも海外の人からすると、オリオンビールの価値もサッポロビールの価値も情報がないとわからない。モノは流通してるけどそこにのってるはずの情報は流通してないんですよ。

モノの情報流通を最適化させていきましょうというのが、我々の狙いとするところです。それは日本に限らず世界中のモノでそうなっていくべきだと考えています。

僕ら日本人も、海外に行くと情報がないから、地元の人はみんな知ってる商品のことをスルーしちゃうわけじゃないですか。それってもったいないじゃん、と。そういうところを最適化して、モノの価値を最大化していきたいと思って立ち上げたサービスです。

株式会社Payke 代表取締役CEO 古田奎輔氏

――つい昨年には利用企業数が1,000社を超えられたとか。

古田:ローンチして2年ほどで商品登録数150,000点以上、加盟企業数1,000社以上となり、台湾・香港・マカオのApp Storeランキングで1位になるなど、かなりの数のユーザーに使っていただいています。

また、データベースには、ユーザーの国籍や年齢をはじめとした属性情報・位置情報と紐づいたスキャン履歴が残っていますので、これをどう活用していこうかというのが今後の課題です。

データを活かして店頭の棚割の提案をしたり、メーカーに提供して新商品の開発だったりマーケティングだったりにいかしてもらうっていうのももちろんあります。

その上で我々としては、データを提供して終わりにせず、このデータをもとに新たなサービスを作っていきたいと考えています。

具体的には、AIにデータ解析してもらってアドテクを開発するとか、この商品のあと何分以内にこの商品を手に取っているから、物理的に距離が近い方がいいみたいなレコメンドエンジンだったりとか。

集中して取り組める沖縄の開発拠点

――Paykeは今、何名くらいで開発されてるんでしょうか。

花城:僕も含めて、8人体制でやってます。六本木にもオフィスがありますが、開発拠点は沖縄です。開発は営業や経営とは切り離した状態で目の前の課題に集中して取り組んだ方が捗ることも多いと思っていて、沖縄にオフィスを作っています。

僕自身、沖縄が好きだというのももちろんあります(笑)。満員電車にも乗らなくていいし、室内にいれば暑くもありません。

株式会社Payke 取締役CTO 花城昂平氏

古田:今後入社していただく人については、沖縄に移住してもらってもかまわないし、東京でやってもらってもいいと思っています。今いるメンバーのうち、沖縄出身者はCTOの花城を入れて4名で、残りの4人のうち2人が東京出身、あとの2人が、ベトナム出身のベトナム人エンジニアです。

花城:経営・営業との切り離しの他にも、沖縄に拠点を置くメリットがあります。それは、採用面のメリットです。沖縄にはスタートアップがほとんどないので、東京だったら取り合いでしょってレベルの人が、スッと入ってくれるんです。なんなら、志望して来てくれるという……。

おかげさまで、レベルの高いメンバーがそろっています。一方、エンジニアの絶対数は少ないので、100人のエンジニアチームを作るようなことはできないと思っています。ステージに応じて、拠点を変えていかないといけない可能性はあるかなと。

――開発体制に特徴はありますか?

花城:チームを二つに分けています。toC向けの開発チームと、toB向けの開発チームです。

toC向けの開発チームは、とにかくアプリをどんどんリニューアルしていくチームです。いま、2週に1度アプリをアップデートしているのですが、バグフィックスだけということはほとんどなくて、何かしら新しい機能を追加したり、引っ込めたりしています。

一方のtoB向けの開発チームも同様に、2週間スパンでタスクを切って、開発を進めています。Paykeはサーバーサイドにも大きな価値があるサービスですので、管理画面だとかデータ分析するための基盤だとか、アプリとのAPIもそこに含まれるんですけど、こちらもガンガン回していっていますね。この両輪いずれもが、スピード感を持ってやれています。

経営経験もあるCTOと代表の強い信頼関係

――花城さんは、どういった経緯でPaykeに合流されたのでしょうか?

古田:2年前、まだPaykeのアイデアだけがある状態の時に、とあるビジコンで優勝して、その賞金でプロトタイプの開発をはじめました。その時、開発会社の担当者として、当時フリー契約で働いていたのが花城さんだったんです。

花城さんは「(はじめは)雑でもいいから動くものを早く作る」タイプで、最初からフィーリングが合いました。実装も早いし、提案もしてくれるうえ、コミュニケーションも非常にとりやすいと。

自身で会社をやってた経験も営業経験もあって、ビジネス面のこともよくわかってるんで、こんないい人いないじゃんと。ぜひスカウトしたいと思って、焼肉屋に呼び出しました。

花城:そうそう焼肉屋でした(笑)。まったく予期していなかったので、普通に開発の相談だと思って行ったんですよ。「デザイナーとか、(チームの)他のメンバーに声かけなくていいですか?」なんて呑気に言ってたぐらいで。そしたら社長が「花城」って書かれたPaykeの名刺を作ってきていて、「こういうことなんですけど」と。

すごく嬉しかった反面、フリーとして仕事を受けている立場だったので、間に入ってる開発会社にどうスジを通すか考える必要があり、一度持ち帰りました。開発会社の社長に相談したらこれがすごく器の大きい人で、むしろ「いい話じゃないか」と喜んでくださいました。

――エンジニアの立場からみた古田さんは、どんな社長でしょうか。

花城:そうですね……。

古田:なんでそこ詰まるんですか(笑)。

花城:いや、そもそも僕の考えを「エンジニア目線」と言ってもいいのかなと思って(笑)。そうですね。やりたいことを要件に落としこむ能力がすばらしいなと思っています。

あれがやりたい、これがやりたいと言う人はたくさんいるのですが、きちんと要件に落としこんで理路整然と説明できる人って意外と少ないんですよね。その上で、ちゃんと視座高く未来を見る力もあるので、そのバランス感覚も含めて、すごいいいなって思ってます。

あとはやっぱり社員想いだなと思います。みんなが感じていることだと思うんですけど、それぞれが楽しんで働けているか気にしてくれていますし、そういう人だからこそ、この人の言う無理難題だったら叶えたいと思うし、想像を超えておっと言わせたいなという気持ちにもなります。

設計図のないサービス開発は、おもしろい

――「Payke」はiOS・AndroidのモバイルアプリをWeb技術を用いてクロスプラットフォーム開発をされてるんですよね。

花城:はい、今までWeb系だったエンジニアが、僕もモバイルアプリ開発ができるんだ、とうちに興味をもっていただけるパターンもありますね。

でも高速な開発を行うためには、各プラットフォームの専門的な知識はないといけなくて、むしろより詳しくなっていただく必要があります。Webから来ていただくのはもちろん大歓迎なんですけど、モバイルの領域で既存のアプリと戦って行く覚悟がある方がいいですね。

古田:普通だったらiOSはSwiftやObjective-Cで書いてるとかAndroidだったらJavaやkotlinで書くところを、Webの技術を使って両方に対応させる。それゆえにチューニングしなきゃいけない部分は多々あって、ネイティブみたいにぬるぬる動かすのって大変なんです。

でもそこを極めていって、二個作るのを一個作るくらいの手間で同じようなパフォーマンスを出せればいいよねと。

なおかつWebの技術なんで触れる人は多いし、うちのエンジニアも特徴的なのが、サーバーサイドだろうがアプリサイドだろうが、全員が両方触れるっていうのがまた一つ強みで、得意不得意はありつつも全員がすべてのプロダクトを触れるような体制になっていてそこがおもしろいところかなと思ってます。

――Paykeにジョインしてほしいエンジニア像について教えてください。

古田:考えながら手を動かせる人がいいですね。基本的に、スタートアップのサービス開発には設計図がありません。でもそれが、いいところなんです。ああしていこうっていうのをみんなでブレストして、決めて、共有している計図はないけど、それぞれの頭の中に完成形はある状態で、コードを書き始める。ゴリゴリやっちゃう。

たぶん慣れないうちは何書いていいかわからないし、エンジニアにとっても大変な部分も多々あると思うんですけど、それなりに経験を積んでいくと、「よしっ!」ていってすぐ指が動くようになるんですよね。

花城:僕は2パターンのエンジニア像を考えていまして、まず、技術的には若干足りてないけどすごく熱い、Paykeを大きくしていきたいっていう強い気持ちがある方ですね。そういう方は必ず伸びると思うので絶対に欲しいです。

一方で、これまで幾多の開発案件に携わってきた職人気質の人にも来てほしいと思っています。これまで培ってきた技術をPaykeに当て込むことで、お互いに、何倍にも大きく成長できるはずなので。

また、本来、エンジニアはそうあるべきだと感じるんですけど、ただ個人の技術力だけを向上させることが目的ではなくて、プロダクトとして価値のあるものを作ることを一番の目的としてくれる人に魅力を感じます。

ゼロからプロダクトを考え、作り上げるプロセスを身近でスピード感を持って体験できることが、Paykeで働く1番の魅力じゃないかなって思います。

古田:「Payke」は世界中で使われるっていうのを目的に作っているんですけど、使われるためだけに作っているわけじゃなくて、僕らのサービスはマーケットインじゃなくてプロダクトアウトなんですよ。

これ最近のスタートアップだと珍しいと思うんですけど、今までなかったものを僕らの世界観で作ってそれを世に出して流行らせようっていうコンセプトなんです。ニーズがあるからそれに合わせて作るっていうわけじゃなくて、僕らが、ニーズすら作っていくっていうスタンスでやっている。

僕らは開発会社じゃなくてサービスを作っている会社なので、ユーザーの広がりとか満足度の高さをモチベーションにできる人がいいなと思っています。大事なのは使い心地と利便性であって、その裏側にどんなコードが走っているかは、二の次です。

グローバルでサービスが普及して、誰もが役に立つサービスとしてPaykeを使うようになる未来が訪れたとき、一緒に「よっしゃ!」って握手できる人に来てほしいですね。

(取材・執筆:今井雄紀[ツドイ] 撮影:飯本貴子)

株式会社 Payke

商品のバーコード(JANコード)をスキャンするとユーザの使用言語に合わせて商品情報を瞬時に表示する「Payke」をリリースし、全国企業家万博2017総務大臣賞受賞や東洋経済の「すごいベンチャー100」に選出されるなど、経済界からも注目されている沖縄発スタートアップ。

【PR】Paykeも登壇!注目のTechスタートアップが集うイベント開催!

本記事に登場したPaykeをはじめ、Fan Techや農業IoTなど、いま注目のTech系スタートアップ企業4社が集うイベントをCodeIQ主催で開催いたします。

同じくスタートアップとしてトレタ創業からCTOを務める増井雄一郎さんを交え、スタートアップならではのエンジニアの仕事のやりがいや苦労、得するアレコレなど徹底的に語り尽くします!

後半は懇親会も予定していますので、スタートアップ企業に興味がある方、エンジニア同士で話してみたい方などざっくばらんにお話いただけます!ぜひお気軽にご参加ください。

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